東京の高層ビル、その一フロア。
ガラスと金属に代えて、杉と土壁、畳でしつらえた働く場である。
炉を切った茶室がミーティングの場と隣り合い、飛石づたいに石灯籠と蹲踞をへて席へと向かう。
面皮の柱、麻の葉の組子障子、淡い光の欄間まわりが、独立した茶室のような佇まいを室内に運ぶ。
働き方が問い直されたのちの2022年に整えられ、茶の静けさのなかで言葉と判断をかわすための一室となっている。
通り庭の、静かな一本道
石畳の通り庭を挟み、片側に井戸、反対に枯山水とベンチ。
ビルの一フロアに、町家の路地のような時間が流れる。
高層ビルで、炉を切る
炉を切った畳の席に自然木の柱が立ち、障子の先にかすかな街の気配。茶の所作と都市が、同じ一室で重なる。
夜の露地を歩む
飛石と竹垣のあいだを、低い灯りがひとつ。
席へ向かう短い露地が、気持ちを切り替えていく。
室内につくる、本物の屋根
手割りの木羽を葺いた屋根が、室内にそのまま架かる。銅の軒と灯りが、夜の陰影を静かに刻む。